当サイトはゲイのための情報サイトです。

ゴウさんとの出会い 

他の出会いを求めて

前回はゲイ男性がどのように恋愛対象と出会っているのかをリョウと僕の出会いを通してお話しました。

前回の最後で触れましたが、僕はリョウと関係を続けていましたが、彼と1ヶ月に1回の頻度で会うのだけでは満足できませんでした。

それは性的な意味からくる欲求ではなく、もっと自分と同じような人とつながっていたい、もっと自分と同じような人と話していたいという人恋しさからでした。

次第にリョウとメールする時間よりも、他の人との出会いを求め、掲示板を見つめる時間が長くなっていきました。

今回は、掲示板を通して出会った他のゲイ(寄りの人)のケースをお話していきたいと思います。

『フツー』じゃない僕

僕が掲示板を見ていた時間は、大抵高校の授業中か、帰りの電車の中でした。 高校の授業は、将来に大してなりたいものもない僕のような者にとっては(もちろん面白いものもありましたが)、基本的に退屈で、窓の外を眺めるか、友だちが回してくる週刊誌を読むか、あるいはゲイ友、恋人募集の掲示板を眺める時間に消えていきました。

今から考えると僕は、異性が気にならない自分に対して漠然と変だと思っていたため、「フツーの人」が考えるような将来は自分には関係ないと思っていたと思います。

そのため、クラスメイトや先生、親などからは「やる気のないやつ」と見られていたようでしたが、僕からすれば、学校の勉強では、自分の悩みに答えられないと、なぜか確信していました。

そのために自分で自分のことを探さなくてはならないと感じていたのかもしれません。

ジャニーズ似の人に決めた

掲示板の中から気になった幾人かの人にメールを送れば、大抵数時間もしないうちに何通かはメールが返ってきました。

当時の僕が好きだったジャニーズのアイドルに似ているとプロフィールに載せている人を選んで、やりとりを始めることにしました。

やんちゃ系で子どもっぽいところもあるけれど、歌もダンスもグループで一番センスがあると言われていたそのアイドルと同じような人と会えるとは思っていませんでしたが、一縷の望みは捨てていなかったと思います。

今思えば、当時の僕は、わりとミーハーだったと思います。

最初の相手のリョウの時とは違い、すぐにでも会えないかと相手がいうので、何とか理由をつけて、数日は粘ってやりとりを続けてもらい、それから会う約束をしました。

とはいえ、不安だったのは確かです。

その彼とのメールは、やりとりを楽しむというよりは、言われたからメールをしてやっているという感じが伝わってきていたからです。

ハッテン目的のゴウさん

待ち合わせ場所に現れた彼は、黒のミニバンに乗っていて、背広をきていないスーツ姿の男性でした。

僕が初対面の挨拶をすると、相手も笑って答えてはくれましたが、にこにこというよりはへらへらとした愛想笑いのように見えました。

会う前までは、あんなに気になっていた相手の顔も、今は正直よく覚えていません。

黒髪の短髪をジェルで上げていて、軽い喋り方をする人だったと記憶しています。

名前は、確かゴウと言っていたと思います。

ゴウさんは僕との挨拶が済むと会話もそこそこに、「腹減ってない?俺、もう(腹が)ペコペコ」というので、ファミレスに行き、その後に「どこにいくー?」と言われたので、カラオケに行きました。 彼は大して話もせず、話を振っても盛り上がらなかったので、僕といてもつまらないのかな、自分は彼の好みじゃないのかと考えたりしました。

「帰りは駅まで送っていくよ」と車を走らせ始めたゴウさんの姿に、僕は思わず胸をなでおろした程、彼との時間は長く感じました。

駅まであと10分くらいという所で、信号に捕まり、ゴウさんがサイドブレーキを上げたのが見えました。

信号待ちにブレーキあげるなんて、意外とマメなんだなと、ぼんやり思っていると急に手に熱いものが触れ、驚いて見やると汗ばんだ手でがっしりと手を握られていました。

「え、何?」と聞き返せば、「好きになっちゃったよ」と言われ、「二人っきりになりたい」とホテルに誘われました。

ハッテン(セックスすること)が目的の掲示板に書き込んでもいないのに、こんな露骨に誘われて、行く人もいるかと疑問に思いながら、丁重にお断りし、何とか駅まで送ってもらいました。

そういえば、ゴウさんと僕が交わした数少ない会話の中で、彼はバイセクシャル(男性も女性も両方が恋愛対象になる人)だと言っていたのを何となく思い出しながら、その日は帰路につきました。

バイセクシャルの人は、ガチゲイ(異性との恋愛は考えられないようなガチのゲイ)からすると、ノンケ(同性愛の気がない人、異性愛の人)にもなれるという意味で冷ややかに見られがちです。

でも、本来はバイセクシャル=遊び人ではなく、単に彼がハッテン目的だっただけなのでしょう。