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好意が尊敬に変わるまで? 

前回、僕は恋愛関係を長く続けるコツが「相手を尊敬できること」で、それはなかなか難しいということをお話しました。

今回の話の中では、最初は好意を持っていて、それが徐々に尊敬に変わっていったという、その前半を表せればと思います。

もちろん、これは僕の例に過ぎないし、人によっては嫌悪感を示すかもしれません。

ですが、この話が何らかのお役に立てればと願っております。

募っていく好意

タイ人のオーナーが作っているという食事を囲みながらのタイ料理屋でのひと時は、思った以上に楽しいひと時でした。

タイ料理といえばトムヤンクンとガパオライスとココナッツミルクを使ったカレーくらいしか思い浮かべられない僕の前に見たこともない品ばかりが並び、彼は僕になかなか連絡できなかった経緯を丁寧に説明しながら、僕にワンプレートを取り分けてくれました。

相手との立ち位置を図るために人間観察をする癖のある僕は、やはりこの人は、人をよく見ているし、自然と人に優しくできるのだなと思い、前回会った折にけいちゃんが三人きょうだいの長子だと言っていたことも関係しているのだろうなと彼の行動と彼の情報を結びつけたりしていました。

彼が選ぶ話題は(も)、海外の体験談や、かつて選挙を手伝った時のこと、今働いているパソコン会社のことなど、自分の体験談が主なのですが、多彩なそれらを奢ることなく話している姿にも興味を持ちました。

その頃の僕は、(男性に多いように思うのですが、)自分の体験談を話すことで、聞き手に褒めさせようとする人に辟易していたためです。

僕はいくら自分が好意を抱いたとしても、自慢ばかりする人だとわかると、考えを改めますし、正直お近づきになりたくないです。

そういう自分の好みもあってか、けいちゃんの言動を、僕は終始好意的に受け止めていました。

彼がその後、いつの間にかレストランの会計を済ませていたため、僕が半額を渡そうとすると「(自分が)お酒を飲んだから、ここは(払わなくて)いいよ」と言ってくれ、おまけに駅まで送ってくれました。

今回は忘れないようにと、再会してすぐに教えて貰った彼のメールアドレスを、電車の中で携帯に登録しながら、「やっぱりいい人だな、また会いたいな」と暗くなりかけている窓の外を眺めながら、僕は思わず独り言ちてしまったのでした。

好意、それから

それから彼とは毎日のように1日に何通かのメールを行き来させ、週に1度、多い時では2度は会っていたように思います。

そんな生活が1ヶ月ほど続いた頃に、彼からの家への誘いを貰いました。

もともと、けいちゃんからは論文を書く手伝いを頼まれていたため、それまでの作業場所を図書館から家に移すのだなと思いました。

手土産として彼の好物だと聞いたピーナッツ菓子を買って、彼のうちのインターフォンを押せば、いつも通りに明るい声をしたけいちゃんが出迎えてくれました。

突然のお泊まりとお誘いと

合同で作業をする時の手順通りに、その日もまず論文の構成を確認した後、各々作業に時間を費やしました。

手洗いに立った際に気がつき、窓の外を見やれば、日などはとうに見えず、通り沿いに立つ白熱灯の電球があかあかと路面を照らしていました。

目を凝らせば、路面の色が一段階濃くなっており、その時に僕は、どうやら今は雨まで降っているらしいことに気がつきました。

部屋に戻り「もうだいぶ暗くなっちゃったね」と言うと、「今日はもう泊まっていったら?」と彼に促されたことで、気乗りせずに考えていた帰路を、僕は早々に放棄し、お言葉に甘えることに決めました。

僕はその晩、1つのしかないというベッドでけいちゃんと床についたのですが、30分ほど経った頃だったでしょうか。

股座にやられた手で目を覚ますことになりました。

彼の方から延ばされた手に、緩くそこを触られながら、「ねえ、セックスをしようよ」と誘われたのです。